ALSID 初代スカイライン
昭和32年4月に発売された初代スカイラインは、ベンチシートの6人乗り4ドアセダンだった。(ALSID-Ⅱの価格87万円)当時の憧れであるアメ車のトレンドを巧みに採り入れたその高級感溢れるスタイリッシュなデザインは国産車の中では群を抜いており、とりわけ航空機を連想させる尖ったテールフィンは最大のポイントである。また、発売当時の最高出力は60馬力でその後70馬力~91馬力へとアップし、スタイルもさることながらメカニズムにおいてもプリンスの技術力の高さを証明している。
昭和35年11月にイタリアで開催されたトリノショーに、デザイナーのミケロッティが手がけた「スカイラインスポーツ」が参考出品されて話題となり一年半後に正式に国内販売されたが、生産台数はわずか約60台にとどまった。高級車グロリアの販売価格が約115万円だったのに対し、クーペ185万円・コンバーチブル195万円と類を見ない超高級車であった。