10月11日(日)秋の冷たい雨の中、P&Sミュウジアムオータムイベントが、430人を超えるファンの皆さまにおいでいただき盛大に開催されました。
日産プリンス自販企画部宣伝課総括で、「ケンとメリーのスカイライン」など、多くのキャンペーンを手掛け、DVD「スカイラインGT-Rドキュメンタリー」などの制作プロデューサー務めるなど多彩な見識をお持ちで、現在は株式会社メイプ代表取締役の福崎隆司氏にトークショーを進行していただきました。
元日産自動車商品開発室R31主担の田口浩氏、日産プリンス自販企画部企画課の高木明夫氏、当館館長の伊藤修令氏、当館顧問渡邉衡三氏から、当時の懐かしく、また、「へ~!」と、初めて聞くお話に、会場に入りきれないお客様が、立ち見で外部スピーカーに耳を傾けるなど大変盛り上がりました。
Ⅰ.第一部トークショー
「ドライビングするのが楽しい汗臭い車」から「おしゃれに乗りこなす車」への趣向の変化とシェアの下落など、開発コンセプト・方針が変更と なった。
そうした中での、R31スカイラインの導入時の車両開発の苦悩、車種)・グレードの限定の理由などを、各担当した内容でお話しいただいた。
- 他車の先を行くのがスカイライン(後追いはスカイラインの精神に合わない
- GT-Rを目指したが、あえてGT-Rのバッチを外しGTSとした。
- ハイキャスの原理(4輪操舵)、DOHCとツインカム
など濃い内容でした。
Ⅱ.三笠通信機さんによるエアコン電装系修理等の相談会(昼食中)
Ⅲ.第二部トークショー
GTオートスポイラー導入秘話。当時のCM「都市工学」、「精悍」、「We Motorsports」を鑑賞し、宣伝の裏側の話、
街をおしゃれに乗りこなす……表現コンセプト(キャッチフレーズ)「都市工学です。」「やわらかい都市に、やわらかい高性能、新型スカイライン誕生。」が受け入れられたか。
- 85年インターテックでのスカイラインへの思い。
- 当時、スカイライン開発がしづらい時期だった。
今回のトークショーの司会進行とプロジェクター用資料の作成など、すべてを福崎隆司氏が行ってくださり、わかりやすく、時々笑いを交えるなど、楽しいトークショーにしていただき、本当にありがとうございました。
また、2ドアスポーツクーペGTS-R ホモロゲーションモデルの写真を多数(50枚以上)用意していただき、会場の皆さんとじゃんけん大会により、会場が一体となったイベントにしていただきました。
最後に、トークショーのゲストからそれぞれ、車への思いなどを発言していただきました。
高木明夫氏…車で過ごしてこられたのは、プリンス自販、スカイラインのおかげ。
田口浩氏……携わった車が、長い期間オーナーをひきつけ続けるのが改めてうれしい。
福崎隆司氏……愛のスカイラインが原点、学生時代大学で箱スカを見てプリンス自販に入った。
渡邉衝三氏……GTS-RはR32の良い教科書になった。当時、R31の反省の振り返りをよく聞いていなかったのが残念。
伊藤修令氏……GTS-Rでレースの実績を積み、R32GT-Rが素晴らしい車となった。退職してもスカイラインの話ができるのが何よりうれしい。
イベントの内容すべてをお知らせできませんが、オーナーズクラブの皆様の協力もあり、記録として一部をお知らせすることができました。
来期は、開館20周年の節目の年となります。オーナーズクラブの皆様と相談し、ファンの皆様に喜んでいただける内容の展示、イベントを計画してまいります。
11月15日で閉館となり、来年4月の開館まで冬眠中となりますが、その間、「寝言」「いびき」が聞こえるかもしれません。ご期待ください。